2001年06月15日
塩ビ10社の業績、12年度も経常損が続く
原料価格のアップが影響し8年連続の赤字に
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:ヴイテック、チッソ、三菱化学、経済産業省

 経済産業省製造産業局が15日に集計したところによると、塩ビ樹脂メーカー10社の塩ビ樹脂部門の平成12年度(12年4月~13年3月)における売上高は10社トータルで1,941億円となった。前年度に比べると0.4%減ということになる。3年連続の減収である。内需と輸出がともに縮小したのが響いてのものと見られている。
 一方の経常損益は、76億円の赤字となった。前年は129億円の赤字であったので、それに比べると大幅な縮小と言える。しかし経常損失の連続記録はこれによって8年に連続に伸びた。
 塩ビ部門の場合も、石油化学部門同様に、各社ともコストの合理化にこれまで以上に力を入れてきたものの、原料価格の高騰をカバーできないできたというのが同局の分析。対売上高経常損失率はマイナス3.9%となっている。
 全事業部門を合わせた場合の売上高は1兆8,273億円となっている。ただし、前年度の売上高との対比は、三菱化学、東亜合成、チッソの3社が対象から外れてヴイテックが加わるという業界構成面の変化があったため、単純比較ができない。
 経常利益は1,352億円となっている。この場合も同様の理由で比較は無理となる。対売上高経常利益は7.4%で、前年度を3.2ポイント上回っている。


http://www.c-nt.co.jp/cgi-bin/passFile.cgi?FILE=data/finance/2001pvc>塩化ビニル樹脂製造業10社の塩ビ樹脂製造部門の収益推移(表)
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