2007年11月22日
三井化学、化成品価格の再修正を表明
1月1日からEOやMIBK等を18〜39円幅で引き上げ
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学は22日、ナフサ価格と燃料・副資材費等の高騰に対応して化成品の国内販売価格を1月1日出荷分から改訂すると発表した。今年度3度目の値上げとなる。
 
 当面の価格修正の対象となるのは、EO(エチレンオキサイド)、EO誘導品、AC(アセトン)、MIBK(メチルイソブチルケトン)、IPA(イソプロピルアルコール)の計5品目。上げ幅は製品によって異なり、EOは1キログラム当たり(以下同)20円、EO誘導品(エタノールアミンや工業用EG等)は18〜22円、ACは24円、MIBKは39円、IPAは18円となる。
 
 今回の価格修正は、「来年1〜3月期における国産ナフサ価格が1キロリットル当たり6万8,000円前後に、またC重油価格が同7万2,000円前後にそれぞれ大きく跳ね上がることが避けられなくなった」(佐野景一・同社専務取締役)ことに対処するためのもの。
 同期のナフサ価格が同社の予想通りに同6万8,000円前後になると、今年7〜9月期に比べて同8,000円前後、また今年10〜12月期の予想価格に対して同6,000円前後の値上がりとなる。一方のC重油価格は最近の価格を同1万6,000円上回ることになる。うち国産ナフサ価格を同6万8,000円前後と予想した理由については「同期のC&F/ジャパンの平均がトン当たり860ドル、為替が1ドル=110円平均で推移すると判断したから」(同専務)と説明している。
 
 これらの化成品の現在の国内販売価格は、おおむねナフサ1キロリットル当たり6万円見合いのレベルにある。したがって来年1〜3月期の製品価格は、ナフサ価格の上昇見合い分だけでもキログラム当たり16円となる額にそれぞれの製品ごとに異なる原単位を乗じて算出した金額を加算したレベルに引き上げる必要があり、さらに各種用役費の高騰分も加えて合計18〜39円アップの新たな価格体系に改めることがどうしても必要になるという。
 
 なお、IPAについては11月以降の価格をナフサ同6万2,000円見合いのレベルに引き上げる(同10円)ため各ユーザーと交渉中。