2007年11月27日
三井化学の第3EPT設備、順調に稼動
全ての品種を順次試作、来年4月に営業運転
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学はこのほど同社市原工場内でEPT(エチレンプロピレンターポリマー)の第3号機の試運転に入った。同社独自のメタロセン触媒法による世界最新鋭プラントで、生産能力は年産75,000トン。1系列単位では世界最大規模のEPTプラントとなる。建設所要資金は約200億円となった模様。
 
 同社ではしばらくの間試運転を続け、全ての品種について社内のみならず有力需要家からも入念なチェックを受けて品質評価を確認したうえで本格生産に移行していく考えだ。営業運転開始は来年4月を予定している。

 同プラントの完成によって同社のEPT(商品名;三井EPT)の年間総生産能力は120,000トンとなった。EPTの需要は自動車の窓枠やエンジンルーム内ホース等を中心にアジア地域全体で大きく伸びており、このため最大の市場シェアを有する三井化学はかねてからフル稼働を続けている。

 同社では、今後もEPTの需要は自動車部品だけでなく電線用や工業部品向けを含めて順調に伸びていくと判断している。併産するαオレフィンコポリマー(商品名;タフマー)の需要も急拡大していて供給力不足の状態にあるので、今回の新プラントは営業運転開始と同時にフル操業に入ることになりそうだ。