2007年12月03日
中外製薬とロッシュ、欧州で「アクテムラ」関節リウマチ承認申請
【カテゴリー】:新製品/新技術(海外)
【関連企業・団体】:中外製薬

 中外製薬とスイス・ロシュ社は3日、ヒト化抗ヒトIL-6 受容体モノクローナル抗体「アクテムラ」(一般名:トシリズマブ=遺伝子組換え)について、中等度から重症の関節リウマチの症状改善を適応症として、11月29 日に欧州医薬品審査庁(EMEA:European Medicines Evaluation Agency)に承認申請したと発表した。

 「アクテムラ」は、日本で創製された初めての抗体医薬品として、大阪大学と中外製薬が開発した。マウスで作製された抗ヒトIL-6受容体モノクローナル抗体をもとに、遺伝子組換え技術により産生されたヒト化モノクローナル抗体で、IL-6とその受容体の結合を競合的に阻害することによって生物学的作用を抑制し薬効を示す。

 国内では希少疾病用医薬品として、2005年4月に世界初のキャッスルマン病治療薬として製造販売承認を取得し、同年6月に発売した。また、2006年4月には、関節リウマチおよび全身型若年性特発性関節炎の適応症で効能追加の申請を行った。

 海外では、中外製薬とロシュの共同開発により世界40カ国、4,000名を超える規模の5本の第3相臨床試験および継続試験を実施し、この結果をもとに11月19日の米国に続いて今回、欧州でもEMEAへ申請した。関節リウマチは、日米欧の主要国で約6百万人の罹患が報告されているが、原因はなお不明という。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1196648431.pdf