2007年12月05日
プラ製容器包装のリサイクル、10月は盛り返す
合成ガス化が大きく伸びる、鉄鋼利用は不振
【カテゴリー】:環境/安全(原料/樹脂/化成品、実績/統計)
【関連企業・団体】:日本容器包装リサイクル協会

 日本容器包装リサイクル協会が容器包装リサイクル法に沿ってリサイクル事業者に委託して10月中に再商品化(リサイクル)した使用済みプラスチック製容器包装の総数量は33,389トンとなった。前年同月の実績を8.5%上回っている。9月は前年同月を4.7%下回って9ヵ月振りの前年同月割れとなったが、10月は大きく盛り返した。ごく少量にとどまる白色発泡スチロール製食品用トレーを除いた「その他プラスチック製容器包装」の総再商品化数量は33,318トンで、前年同月を同じく8.5%上回っている。
 
 手法別の実績は、プラスチック製品化が12,741トンで引き続きトップを占め、前年同月に対する伸び率も14.6%と高い。これに続くのはコークス炉化学原料化の10,886トンだが、前年比は10.9%減で前年同月割れが6ヵ月に及んでいる。同じ鉄鋼企業によるリサイクル手法の高炉還元剤利用は2,746トンで、これも11.2%減と不振が続いている。7ヵ月連続の前年同月割れである。反面、合成ガス化は6,579トンで66.5%もの増加を遂げている。9月は同14.7%減の2,841トンと大きく落ち込んだが、10月は急拡大となった。
 
 この結果、その他プラ製容器包装の4月から10月までの総リサイクル数量は208,318トンとなった。前年同期を3.4%上回っている。トップはプラスチック製品化で同14.6%増の83,823トンとなっており、以下はコークス炉化学原料化の77,311トン(同9.7%減)、合成ガス化の27,067トン(同38.3%増)、高炉還元剤利用の17,677トン(同11.8%減)、熱分解油の2,458トン(同1.3%減)の順となっている。マテリアルリサイクルと合成ガス化が大きく伸びているのに対して高炉ならびにコークス炉利用が大幅に縮小している点が目を引く。