2001年06月13日
バイオ産業人会議代表、尾身大臣にバイオ総合戦略“提言”
「ポストゲノム時代、社会と共通理解を」
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:味の素、三菱化学

「日本バイオ産業人会議」の歌田勝弘世話人代表(味の素顧問)、三浦昭同副代表(三菱化学会長)らは13日、尾身孝次科学技術政策担当大臣を訪ね、「バイオの研究成果を国民生活に生かすための戦略を国全体で考えるべきだ」とする“ポストゲノム時代のバイオテクノロジー産業化戦略”を提言、これに基づく政策を推進するよう要請した。
 引き続き経済産業、厚生労働、文部科学、環境各省大臣に会い、同様の提言を行うことにしている。

 提言は、これまでの政策が研究開発の基盤整備や促進など、研究開発予算の増大に重点を置いてきたのに対して、ポストゲノム時代に入るこれからは、ベンチャーの育成や実用化など社会との共通理解に立った国家総合戦略が必要だとして、(1)社会との共通理解の増進(2)生態系と調和した資源循環型産業経済システム構築へのバイオ技術活用(3)ポストゲノム研究・技術開発推進(4)バイオベンチャー育成・ベンチャービジネス創出のための総合政策パッケージの実施—を求めているもの。

 同会議はわが国バイオ関連団体、企業のトップ65氏で構成、1996年6月に設立された。先に開かれた第3回総会では「提言」採択のほか、広く各界に呼びかけ、新たにスタートする市民コミュニケーション組織「くらしとバイオプラザ21」を支援、NPO法人化を目指すことも決めた。