2007年12月13日
出光興産、米・UDCと有機EL材料の共同開発拡大
青色に続き「赤色・緑色りん光材料」を共同開発へ
【カテゴリー】:経営(海外、新製品/新技術)
【関連企業・団体】:出光興産

 出光興産は13日、米国のユニバーサルディスプレイ コーポレーション( Universal Display Corporation =UDC、本社:米国ニュージャージー州)と有機EL の蒸着用赤色・緑色りん光材料を共同で開発することに合意したと発表した。両社は、06年12月から蒸着用青色りん光材料を共同開発しており、今回の合意は協業範囲の拡大となる。

 共同開発のテーマは、有機EL材料の発光層を構成する出光興産のりん光ホストと、UDCのりん光ドーパント、出光が保有する有機EL材料との最適な組み合わせが中心となる。

 現行の蛍光材料に対して4倍の発光効率が期待できるりん光材料は、ディスプレイや照明に利用でき、環境負荷が小さい低消費電力デバイスとして技術開発が進められている。

 出光興産は、すでに蛍光材料を世界のディスプレイメーカーや照明メーカーに供給し、商品化が進んでいる。りん光材料の開発も強化している。UDC はりん光発光技術の基本特許を保有し、りん光材料開発のリーディングカンパニーで、同社の赤色りん光材料は、すでに市場投入されている有機ELディスプレイにも使用されている。

 出光興産とUDCは、共同開発の取り組みを拡大し、高性能りん光材料の早期市場投入をめざす。出光興産は、ソニー と中大型有機ELディスプレイ用材料の共同開発を推進中で、今回のUDCとの共同開発成果がソニーの製品に活用できることを期待している。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1197530271.pdf