2007年12月14日
クラレ、ビニロン需要好調で生産設備5000トン増設
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:クラレ
クラレ岡山事業所

 クラレは14日、ポリビニルアルコール繊維「ビニロン」の需要拡大に対応するため、岡山事業所(岡山県岡山市)の生産設備増設を決めたと発表した。工費約20億円をかけ現有年産35,000トン設備を40,000トンに増設するもので、稼動開始は2008年12月の予定。

 ビニロンはポリビニルアルコール(ポバール)を原料とする、わが国合成繊維の第1号で、同社は1950年に生産を開始した。用途は、当初は学生服などの衣料、魚網・ロープ・寒冷紗などの農水産資材が中心だったが、高強度・高弾性・低伸度・耐アルカリ性などの特徴を生かして、最近ではFRC(セメント補強繊維)、紙、不織布、ゴム資材などへと拡大。

 また近年は、世界的なアスベスト規制の中で、住宅屋根材・建材用などのFRC用途が拡大しており、市場もこれまでの日本・西欧などに加えて、東欧・アジア・中南米などへと広がっている。このため設備増設し、世界のナンバー・ワンサプライヤーとして、ユーザー・ニーズに応えていくことにした。

■ 設備投資の概要
(1)場所 :岡山事業所 岡山市海岸通1−2−1(事業所長;大崎隆義)
(2)生産能力(年産):◇現状;35,000トン ◇増設;5,000トン ◇合計;40,000トン
(3)設備投資額 :約20億円
(4)稼動時期 :2008年12月

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1197609790.pdf