2002年05月13日
三井化学、新規浸透性殺虫剤「スタークル」開発、発売へ
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:三共、三井化学

 三井化学は9日、幅広い殺虫スペクトラム(範囲)と、浸透移行性のすぐれた殺虫剤「スタークル」「アルベリン」(商品名)が4月24日付で農薬登録を取得したため、5月27日から販売開始すると発表した。
 
 新規化合物ジノテフランを有効成分としており、塩素・臭素などのハロゲンやベンゼン環を含まないため人や生態系、環境への負荷が低く安全性が高い。また作物栽培上も、幅広い殺虫スペクトラムをもち、水稲、野菜、果樹のさまざまな害虫を防除できる。浸透移行性が高く、散布、処理効果が速いなどの特徴をもっている。
 
 登録したのは当面4製剤(箱粒剤、粉剤DL、粒剤、顆粒水溶剤)で、イネやなす、きゅうり、トマトなど13作物、34適例。2003年には、いちご、ねぎなど14作物、54適例の追加申請を予定している。
 
 各製剤とも三井化学が製造するが、「スタークル」は、北興化学、北海三共、サンケイ化学を通じて系統(全農)ルートと、三井東圧農薬を通じての系統・商系ルート、また「アルベリン」はアグロ カネショウを通じ商系ルートで販売する。
 
 また、4月24日付で混合剤としても農薬登録を取得しているため、10月から北興化学、明治製菓、三井東圧農薬の3社を通じて、それぞれ系統・商系ルートで発売する。
 
 売上目標は03年度20億円だが、適用拡大などによって07年度には10
0億円を目指す。