2001年06月12日
経済産業省・宮城課長「樹脂業界はS&Bが急務」
アライアンスへの取り組み“評価”
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:日本ポリケム、三菱化学、経済産業省

 三菱化学が主導する日本ポリケムを軸に、ポリエチレンとポリプロピレンで2つのアライアンス会社が誕生するが、経済産業省の宮城課長は12日、「国際競争力強化に向けて業界の再編が進むのは好ましいことだ」としたあと、「しかし、その成果としてS&Bにも積極的に取り組んでほしい」と、次の通りコメントした。

(1)ポリプロは石油化学業界にとって重要な樹脂であり、プレーヤーが統合されてリーディング・カンパニーが誕生するのは好ましい、と評価している。これにより三井住友グループとともに一連の再編の動きは一段落したことになるだろう。ただ個々のプラントをみると、まだかなり古いものもあり、再編するだけで競争力がつくことにはならない。アライアンスのあとにS&Bが続かなければ十分とはいえないだろう。企業からそういったこともきちんとやる、ときいているので半分安心しているが、S&Bがどこまで進むかが今後の課題だ。

(2)ポリエチレンは、先の三井住友グループの計画に続く第2弾と受け止めている。エチレンセンターとのからみもあって難しい面がこれからも出てくるかと思う。しかしポリエチレンは国際的にみても石油化学にとって、かなめの商品であり、絶えず国際競争の波に洗われている。今回のアライアンスによって国際競争力が大いに強化されることを強く望みたい。 アライアンスがまだ具体化していない他のメーカーにとっては、いまや決断のときだ。選択と集中、自社にとってのコアビジネスは何かをよく考え、将来のために道を開いてほしい。