2007年12月25日
3樹脂の11月の出荷、フィルム用が全て前年超え
揃っての前年超えは6月に続いて今年2度目
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 ポリオレフィン3樹脂の11月の国内向け出荷数量は、既報のようにPPが8.4%、LDPEが2.6%それぞれ前年同月を上回ったもののHDPEがわずか0.6%ながら前年同月を下回った。しかし、3樹脂それぞれの最大消費品種は全て前年同月を上回った。
 
 LDPEのフィルム用は73,074トンで6.3%増、HDPEの同じくフィルム用は27,250トンで3.0%増、PPの射出成形用は136,821トンで6.3%増となっている。
 注目されるのは、PPのフィルム用も2.8%増の47,069トンとなっているためポリオレフィン3樹脂のフィルム用品種が全て前年同月超えとなっている点だ。3樹脂のフィルム用品種が揃って前年同月の実績を上回るのはきわめてめずらしいケースで、過去3年では05年4月、06年5月、そして今年6月と今回の合計4度だけ。過去3度はその後の出荷が数ヶ月にわたって低迷しているので、今回も手放しで喜べないと述べる関係者が多い。
 
 一方、1月から11月までの各樹脂の国内出荷の累計はLDPEが144万6,063トンで前年同期比0.1%減、HDPEが88万1,810トンで同1.2%減、PPが258万2,967トンで同1.6%増となった。PPは小幅ながら前年同期を上回っており、年計でも前年を上回る公算が濃厚になってきたといえる。しかし、LDPEとHDPEは年計の前年超えが微妙になってきた。
 また、輸出を含めた各樹脂の1〜11月の総出荷数量はLDPEが166万4,530トンで同0.6%増、HDPEが99万1,599トンで同0.8%減、PPが292万2,142トンで同3.1%増となっている。PPの順調な伸びが目を引くが、これには輸出の銅15.6%増が大きく寄与している。
 
 ポリオレフィン3樹脂の主要品種別の11月の出荷実績と1〜11月累計は別表の通り。

【関連ファイル】
ポリオレフィン3樹脂の11月の出荷と1〜11月の累計
https://www.chem-t.com/news/files/tmp_file1_1198412729.xls