2008年01月09日
SPDC、L-Lの価格を大幅に引き上げ
1月のアジア向け、史上最高値に
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:サウディ石油化学

 サウディ石油化学(SPDC)は、L-LDPE(商品名;QAMAR)の中国ならびに東南アジア諸国向けの1月の輸出価格をCFRトン当たり1,510〜1,520ドルに引き上げることにしてこのほど各国の大手ポリエチレンフィルムメーカーの同意を得た。ナチュラル品種が1,510ドル、高透明品種が1,520ドルとなる。
 
 12月の価格は、中国向けが1,440〜1,450ドル、東南アジア諸国向けが1,430〜1,440ドルであった。1月分はその12月分を中国向けで70ドル、東南アジア諸国向けで80ドル上回ることになる。最近ではめずらしい大幅な値上げであり、この結果、史上最高値となった12月の記録をわずか一ヶ月で更新した。前年同月に比べると230〜240ドル高い。
 
 大幅値上げが各国の需要家に受け入れられたのは、SPDCの親会社であるサウジ・シャルク(イースタン・ペトロケミカル)が11月22日から12月20日まで年産75万トン能力プラントを定修のため運休したこともあって世界全体に同樹脂の需給がこれまで以上に引き締まってきたためと見られる。
 
 年明け後もタイトバランスが続いており、このため最近のスポットもののオファーの中には同1,600ドル唱えも現れている模様。