2008年01月10日
ポリオレフィンのアジア市況が続伸
相次いで最高値を更新、LDは1,700ドルも
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 大手商社筋によると、アジア地域におけるポリオレフィンのスポット価格が今週明けから一段と高くなってきた。

 最大消費国である中国向けのトン当たりの直近のCFR価格を例にとると、高圧法低密度ポリエチレン(HP-LDPE)のフィルム用品種は1,680〜1,690ドル、直鎖状低密度ポリエチレン(L-LDPE)のフィルム用品種は1,580〜1,600ドル、高密度ポリエチレン(HDPE)のフィルム用は1,580〜1,590ドル、同樹脂の射出成形用は1,510〜1,530ドル、ポリプロピレンホモポリマー(PP-H)のフィルム用は1,480〜1,490ドル、同樹脂の射出成形用は1,450〜1,470ドルとなっている。需給がタイトバランスのHP-LDPEの場合は1,700ドルをオファーするトレーダも現れている。

 年明け早々に比べると、PP-Hのフィルム用、同樹脂の射出成形用、HDPEのフィルム用はいずれも20ドル、HDPEの射出成形用やHP-LDPEのフィルム用は30ドル、L-LDPEにいたっては50ドルの上昇となっている。L-LDPEをはじめとした多くの品種が最高値を更新しつつある。

 これには、2月7日から始まる旧正月休暇を前に引き合いが活発になってきたタイミングを捉えて、韓国、台湾、シンガポール、マレーシア、サウジアラビアといった各国の樹脂メーカーとトレーダ大手が原料ナフサの高騰分の転嫁にこれまで以上に積極的に動き始めたことが大きく作用していると見られる。