2008年01月15日
SMの昨年の生産と出荷、ともに史上最大規模
輸出が15%増と好調、国内向けは前年並み
【カテゴリー】:実績/統計(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:日本スチレン工業会

 日本スチレン工業会が15日に明らかにしたところによると、SM(スチレンモノマー)の07年の総生産量は353万1,751トン、一方の総出荷量は357万3,096トンとなった。ともに前年の実績を7%上回っている。いずれも前年は6年ぶりのマイナス成長となったが、昨年は輸出の大幅増が寄与して再び前年超えに戻った。うち、生産量と輸出と出荷合計はともに05年の実績を抜いて史上最大の規模となった。

 もっとも、出荷のうち国内向けは195万1,958トンで前年の実績を0.2%上回るにとどまっている。これは、合成ゴム向けが1%、不飽和ポリエステル向けが3%、その他向けが11%それぞれ前年同月を上回った反面、圧倒的多数を占めるGP・HI向けが0.4%減、EPS向けが4%減、AS樹脂向けが8%減、ABS向けが4%減とポリマー向けが軒並み前年を割り込んだことによるもの。ただし、小幅ながらも一応2年連続の前年超えということになる。
 
 これに対して輸出は162万1,135トンで、前年比15%増と好調であった。前年は11%減と異例の大幅減を記録したが昨年は中国向けの増加によって再び2ケタ増に戻った。

 一方の生産は、6年振りの前年割れとなった06年から一転して再び前年超えとなった。中国を中心としたアジア地域からの注文の回復に負うところが大きい。

 なお、昨年12月の生産量は303,803トンで前年同月比4%減、出荷量は309,656トンで同3%増となっている。出荷のうち国内向けは163,763トンで前年同月を1%下回った。しかし輸出は同8%増の145,893トンと好調を維持して国内向けの不振をカバーした。生産は昨年初めての前年割れ。また国内向け出荷は4ヵ月連続の前年同月割れとなった。輸出は5ヶ月連続の、出荷合計は6ヶ月連続の前年同月超えである。 

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1200389348.tif