2008年01月30日 | |
信越化学も発表、「ダウとのパートナーシップは半世紀」を強調 | |
【カテゴリー】:経営(海外) 【関連企業・団体】:信越化学工業 |
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信越化学は30日、米国子会社のシンテック社が、ダウケミカル社と原料調達の長期契約を更新することで合意したと発表した。この中で「両者は、他に例のない半世紀を越えるパートナーシップに向け、更にきずなを強化する」と強調。その一方で、現地で現在進めている原料生産計画は変更しないとしている。 ダウと信越化学の関係は深く、1969年に信越化学が中米ニカラグアで塩ビ樹脂の生産を開始した際、原料のモノマーをダウから調達したときに始まる。その後、信越化学は米国に塩ビ製造メーカーのシンテック社を設立。1974年に同社が操業を開始して以来、塩ビモノマーの大部分を長期契約に基づき、ダウケミカルから安定的に供給を受けてきた。 シンテック社は当初、年産10万トンの能力でスタート。その後、極めて競争の激しい米国塩ビ市場で10回以上の大増設を行い、その間、一貫してフル生産・フル販売を継続してきた。現在は、テキサス州とルイジアナ州の両工場に合わせて年産200万トンの設備を持つ、米国最大のメーカーとなっている。 今後も堅調な伸びが見込まれる世界の塩ビ需要に応じていくために、最良の原料手当てをすべく取り組んできているが、昨年の発表の自前の原料生産計画と今回のダウとの契約更新はその一環となる。 現在建設工事を進めているルイジアナ州での塩からの一貫工場では、シンテック社独自の判断で原料からの増設が自由に行うことが可能となる。シンテック社は原料調達の多様化を進め、その強みを最大限に生かして、今後も北米及び全世界の市場を相手に販売を増やしていく。 【シンテック社の概要】 (1) 設立 :1973年 (2) 生産開始 :1974年 (3) 本社 :米国、テキサス州、ヒューストン (4) 社長 :金川千尋(信越化学工業社長) (5) 工場: (現在) テキサス州フリーポート工場: 145万トン/年 ルイジアナ州アディス工場 : 59万トン/年 計 204万トン/年 (建設中) ルイジアナ州プラクミン工場: (電解、モノマー、PVC一貫工場) 一期工事(本年5月完成予定) 30万トン/年 二期工事(一期完成後引き続き工事予定)30万トン/年 (第一期は30万トン/年、電解・モノマー・ポリマー一貫工場) 建設完了後 計 264万トン/年 (6) 業績 :◇2006年=売上2512億円、経常利益437億円 ◇2007年上半期=売上1143億円、経常利益161億円 (7) 米国でのPVCシェア : 約30%でトップ(信越化学は米国、日本、欧州の世界3極でPVCの生産を行っており、現在の年産能力合計324万トンで世界最大) ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1201673255.doc |