2008年02月06日
汎用樹脂の中国向け輸出、12月は全て前年割れ
年計では6品目中、前年超えと前年割れが半々
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 昨年12月における汎用樹脂の中国向け輸出通関数量(香港向けを含む)は、合計6品目の全てが前年同月を下回る異例の事態となった。6品目全ての前年同月割れは05年6月いらい29ヶ月振りとなる。
 
 6品目のうちLDPE、HDPE、PVCの3品目はいずれも6ヵ月連続して前年同月を下回っており、PSは9ヵ月振りの、またPPホモポリマーとPPコポリマーはともに3ヵ月振りの前年同月割れとなった。
 しかも、どの樹脂も縮小率がかなり大きい。PVCは4.2%減にとどまっているが、他の5品目は軒並み2ケタの縮小で、LDPEに至っては39.4%もの減少となっている。
 その要因の一つは、11月に相次いで打ち出された汎用樹脂各社の値上げ表明によって発生した前倒し需要に多くの樹脂メーカーが積極的に対応したため輸出余力が大幅に縮小した点にあるのではないかと見られている。
 
 もっとも、昨年1年の累計は合計6品目のうち前年を上回った品目と下回った品目がちょうど半々となった。PP-H、PP-C、PSの3品目が前年超えとなり、LDPE、HDPE、PVCの3品目が前年割れとなった。PP-Cの19.3%増とLDPEの17.9%減が特に目立つ。PP-Cの伸びは機能性が人気を呼んでのもの。LDPEの減少は輸出余力が引き続き乏しいことによるもの。
  
 各樹脂の07年12月の中国向け輸出通関数量と年計は別表の通り。

【関連ファイル】
汎用樹脂の中国向け輸出の07年12月の実績と年計
https://www.chem-t.com/news/files/tmp_file1_1202291971.xls