2008年02月13日
三井化学、PHの対中輸出価格を引き上げへ
原料高に対応、ACとともに100ドル上げ狙う
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:三井化学

 フェノール(PH)大手の三井化学は、旧正月休暇明けの来週はじめから中国の大手需要家との間で同製品の2月の引渡し分について価格交渉を開始する。1月比トン当たり100ドル高のCFR1,600ドルへの底上げを狙う。また、関連製品のアセトン(AC)についても同じく100ドル高の1,100ドルを目指して需要家各社と話し合いに入ることにしている。

 同社が両製品の輸出価格の引き上げを決めたのは、プロピレンの1〜3月期の価格の続騰が必至となってきたことに加えてもう一方の原料のBZ(ベンゼン)のアジア地域におけるコントラクトものの2月の価格がトン当たり30ドル引き上げられることになったため。

 交渉の行方を大きく左右するのは当面の需給バランスだが、3月から7月まで日本を中心としたアジア地域のPHメーカーの多くが定修のためプラントを運休するので全体の供給量は大幅に絞られることになる。一方の需要は、PHもACも年率5%ていどの拡大を続けるというのが関係筋の大方の見方であり、当面のバランスはこれまで以上にタイトになるというのが同社の予想となっている。