2001年06月04日
プラ協、国際会議とプラント見学ツアーの報告書まとむ
家電リサイクル法への対応の必要性を痛感
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:プラスチック処理促進協会

 プラスチック処理促進協会は31日、ヨーロッパのプラスチック業界団体のAPMEがさる4月23~24日に主催した「第3回identiplast(アイデンティプラスト)会議」への参加と欧州のリサイクルプラントの見学を目的に同協会が欧州に派遣したツアーの報告書の概要を発表した。
 それによると、「第3回identiplast会議」には、同協会が派遣した17人を含めて230人が参加、EU指令に関係する耐久消費財(電子電気機器や自動車等)の処理技術に関する各国の研究開発状況について熱心に討議が行なわれた。
 同会議は八つのセッションに分かれ、合計39件の発表内容について活発な質疑応答が繰り広げられた。今回の発表テーマの中にはプラスチックの分別技術に関するものが多く、その中では「塩ビの複合材料から純粋な塩ビを回収する技術」や「EPUガス化技術」、「素材と難燃剤を分離するシステム」--等の報告に多くの参加者が強い関心を示したという。また、スエーデン政府が容器包装リサイクルを推進していくに当たって、単品で集まりやすいものはマテリアルリサイクルに、そして混合プラスチックはエネルギー回収に回すという極めてバランスの取れた政策を展開している点も参加者の注目を集めたようだ。
 一方のプラント見学ツアーは、オランダのCoolrec社の家電リサイクル工場と、ドイツのSVZ SchwarzePumpe社のガス化設備を訪ね、操業状況を詳しく視察した。
 同報告書では、今回の欧州訪問によって、欧州各国がプラスチック製家電製品のリサイクルに極めて熱心に取り組んでいる様子が確かめられたとしており、日本のプラスチック業界も家電リサイクル法への対応を真剣に考えていく必要があることを痛感したと指摘している。