2008年02月25日
フタムラ化学、フィルム価格を再度改定へ
原料高に対応、3月21日から10%引き上げ
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:フタムラ化学

 ポリオレフィン系フィルム大手のフタムラ化学は、3月21日出荷分から各種フィルムの販売価格を10%強引き上げることにして需要家各社に対する説明と説得を開始した。ポリオレフィン系フィルムメーカーの中ではこれが今年最初の値上げ表明となる。
 
 対象となるのは、PP延伸フィルム、PP無延伸フィルム、L-LDPEフィルムのポリオレフィン系フィルム3品目とPETフィルム。いずれも昨年10月に実施した第6次値上げ(10%値上げ)に続くもの。
 
 再値上げの理由としては、副資材や燃料費の高騰分を製品価格に転嫁できないままできた中で、今年に入って原料樹脂の価格がさらに大幅に引き上げられたため現在の価格では大幅な採算割れが必至となったことを挙げている。上げ幅を10%強としたのは、今回で過去3年で11回目となる原料樹脂の値上げ幅がほぼ10%強になるためと説明している。
 
 いずれのフィルムも、これから春の需要の最盛期が始まるタイミングであり、また中国をはじめとしたアジア各国からの流入がここにきて縮小傾向を辿り始めたこともあって全体に需給バランスが引き締まりつつある。このため同社では、今回も価格改定に当たっては早期決着を図りたい考えである。