2008年02月25日
サンアロマーの〓ナフサフォーミュラー化〓が急進展
過去1年で20%弱から80%超へとジャンプアップ
【カテゴリー】:経営(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:サンアロマー

 ポリプロピレンメーカーのサンアロマーはかねてから、同樹脂の販売価格をナフサ価格の変動幅に合わせて決定するいわゆる〓ナフサフォーミュラー制〓の採用率の拡大に積極的に取り組んできたが、多くの需要家の理解が得られたため昨年12月末をもって総取引量の80%強を同制度でカバーできる体制を整えるのに成功した。
 
 07年初頭における同社のナフサフォーミュラー化率は20%弱で、他の3社を大きく下回っていた。それをわずか1年で80%超えのレベルまで一気に引き上げるのに成功したわけで、ポリオレフィン業界全体で捉えても文字通り異例の速さの拡大振りと言える。これで、ポリプロピレンでは、ナフサフォーミュラー化率トップのプライムポリマーと完全に肩を並べるかたちとなった。
 
 同社の需要家の多くが同社の説得に応じて同制度への移行に同意したのは、同制度に切り替えると原料の先行き購入価格の見極めが容易となり、また頻発する価格交渉に長期間貼り付けてこざるを得なかった多くの人材を他の面でより有効に活用できるようにもなるなどで経営効率の大幅アップが可能となる点に注目したからとされる。
 これによって同社自身の経営の一層の合理化も大きく促進されることになる。また、こうした同社の改善成果が刺激となってポリオレフィン業界全体のナフサフォーミュラー化率が一層拡大することにもなりそう。