2008年03月04日
プラ製容器包装の回収、10ヵ月連続の前年超え
再商品化は高炉利用等の不振で1月も微増にとどまる
【カテゴリー】:環境/安全(行政/団体、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:日本容器包装リサイクル協会

 国の指定法人である日本容器包装リサイクル協会が容器包装リサイクル法に沿って1月中に全国の市町村から引取ったプラスチック製容器包装の総数量は53,560トンとなった。前年同月の実績を6.6%上回っている。10ヵ月連続の前年同月超えである。
 
 この結果、4月からの累計は485,856トンとなった。前年同期を5.6%上回っている。しかし、同協会の今年度の総引き取り予定数量は前年度比14.9%増の630,466トンなので、1月までの進捗率は77.1%ということになる。残る2ヶ月で予定量をクリアするのはほぼ無理というのが関係筋に共通した見方となっている。
 
 うち、白色発泡スチロール製食品用トレイを除く「その他プラスチック製容器包装」の引取り量は1月が53,486トンで同6.6%増、累計が485,147トンで同5.6%増となっている。この場合も年度予定数量の629,323トン(同14.9%増)のクリアは困難と見られる。
 
 一方、再商品化(リサイクル)の1月の実績は、プラスチック製容器包装全体が33,678トンで同1.4%増、「その他プラ」が33,616トンで同じく1.4%増となった。累計はプラ全体が305,188トンで同3.0%増、「その他プラ」が304,543トンで同じく3.0%増となっている。
 
 「その他プラ容器包装」の1月のリサイクル実績の中では、引き続きプラスチック製品化が同15.1%増の12,720トンと引き続き高い伸びを遂げている点が注目される。ケミカルリサイクルは、コークス炉化学原料化が同11.4%減の11,829トン、高炉還元剤化が同20.6%減の3,014トン、合成ガス化が同23.7%増の5,674トン、熱分解油が同3.6%増の378トンとなっている。合成ガス化は引き続き高い伸びを遂げているが、コークス炉と高炉利用はともに不振が長期化している。
 4月からの累計も、プラ製品化は前年同期比12.8%増の120,132トン、合成ガス化同は30.2%増の43,379トンと高水準を維持しているが、コークス炉利用は同8.3%減の112,256トン、高炉利用は同15.4%減の25,284トンと低迷している。熱分解油は同2.2%減の3,491トンにとどまっている。