2008年03月05日
東ソー・新日鐵化学、日本スチレンモノマーの合弁解消
新日鐵化学が100%子会社化、SM年産能力42万2,000トン
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:新日鐵化学、東ソー
新日鐵化学大分製造所

 東ソーと新日鐵化学の両社は5日、共同出資の日本スチレンモノマー(NSM)から東ソーが撤退し、合弁事業を解消することで合意したと発表した。今年3月末をめどに、東ソーが保有するNSM社の全株式を新日鐵化学が買い取り、新日鐵化学の100%子会社とする。

東ソーは、1998年10月に四日市事業所のSMプラントを停止して以来、原料持込でNSM社から出資見合い分(35%)のSMを引き取り販売を行ってきたが、誘導品はもっておらず、市況が乱高下する中で事業の継続は困難と判断した。今後は、南陽と四日市の2つの事業所を中心に、コモディティー、スペシャリティー事業を両軸とする、ハイブリッド経営を強化していく方針。

一方、新日鐵化学は、NSM社の完全子会社化に伴い、スチレンモノマーの生産能力が自社の年産19万トンとNSMの23万2,000トンを合わせて同42万2,000トンと国内第4位の生産規模となる。大分石油化学コンビナートでは昭和電工から石油系原料、新日鐵グループから石炭系原料と、安定した原料が受けられる強みを背景にさらに事業基盤の強化を図る。

【日本スチレンモノマーの概要】
(1)設立 :1988年(1990年設備稼働)
(2)資本金:4億円(新日鐵化学 65%、東ソー 35%)
(3)社長 :小熊道郎(新日鐵化学取締役SEO化学品事業部長)
(4)本社 :東京都千代田区(新日鐵化学本社内)
(5)工場 :大分県大分市(新日鐵化学大分製造所内)
(6)事業 :スチレンモノマーの製造・販売(年産能力23万2千トン)

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1204691033.pdf