2008年03月10日
アステラス製薬、ゼリアと機能性ディスペプシア治療薬を共同開発・販売
【カテゴリー】:ファインケミカル(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:アステラス製薬

 アステラス製薬は10日、ゼリア新薬が開発中の機能性ディスペプシア治療薬「Z-338/YM443(開発番号)」(一般名:acotiamide hydrochloride)について、日本国内での共同開発と共同販売に関する基本契約を締結したと発表した。ゼリア新薬が製造販売承認を取得し、単一商品名で共同販売する。

 同製剤は、ゼリア新薬が創製した新規化合物で、世界初の機能性ディスペプシア治療薬となる。アステラス製薬は2002年7月、ゼリア新薬から米国・カナダにおける独占的な開発・販売権を取得した。両社は今後、日本でも共同開発を行っていくことになる。

 「Z-338/YM443」は、消化管運動に重要な役割を演じている神経伝達物質アセチルコリンの分解酵素である末梢のアセチルコリンエステラーゼを阻害する作用に基づいて、胃からの食物排出遅延を改善し、FDの自覚症状に効果を示すと考えられている。

 最近の調査では、国内の成人の四分の一にFDの症状が見られ、発現頻度の高い疾患と報告されているが、これまでにFDを対象患者として有効性が証明された医薬品はなく、同薬剤は世界初のFD治療薬となることが期待されている。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1205114658.pdf