2008年03月24日
三菱化学「生命研」解散へ、ライフサイエンス研究の“草分け”
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三菱化学
解散が決った三菱化学生命研

 三菱化学は24日、100%出資の子会社で、ライフサイエンスの研究機関である株式会社三菱化学生命科学研究所(生命研)を2010年3月末かぎりで解散することを決めたと発表した。

 生命研は、1971年6月に化学業界のトップを切って設立された、ライフサイエンス研究所の“草分け”。初代所長を当時、日本学術会議会長だった江上不二夫氏が務めた。生物の生命現象を分子レベルで解明し、環境や生命倫理に関する研究を一貫して行ってきた。この間、生命科学分野で100名を超える大学教授を輩出するなど、日本の生命科学のパイオニアとしての役割を担ってきた。

 しかし、生命研を取り巻く環境は、設立当初とは大きく変わり、現在では、大学や民間研究機関でも生命科学の研究が盛んに行われるようになった。また、三菱ケミカルホールディングスグループの医薬事業も発展し、創薬研究などの質・規模も大きく変化した。
 
 こうした中、「生命科学の発展への寄与と研究成果を事業に結びつけ、事業を通じて社会に貢献する」という、生命研の所期の使命は十分に果たしたと判断した。これまでの研究内容や成果は三菱化学が継承する。

【三菱化学生命科学研究所の概要】

(1)本社所在地 :東京都港区芝4-14-1 (研究所 : 東京都町田市南大谷11号)
(2)代表取締役 :戸部 昭廣
(3)取締役所長 :関谷 剛男
(4)設立 :1971年6月
(5)資本金 :250百万円
(6)出資比率 :三菱化学 100%
(7)所員数 :171名(平成20年3月1日現在)

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1206342630.doc