2008年03月25日
東レ、PPS樹脂年産能力14,000トンに拡大、世界第2位
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:東レ

 東レは25日、PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂「トレリナ」の生産能力増強を決めたと発表した。旺盛な需要の伸びに対応するためで、09年4月の稼動開始をめどに東海工場(愛知県東海市)の生産設備を2,500トン増強して現有年産11,500トンから同14,000トンに拡大する。

 生産規模では、米フォートロン・インダストリーズの年産15,000トンに次いで世界第2位、国内では大日本インキ化学工業の13,500トンを抜いて最大となる。東レでは引き続き2010年までの稼動開始を目指して次期増設計画の検討に着手する。

 PPS樹脂は、耐熱性や耐薬品性、機械的強度、難燃性等に優れた「スーパーエンプラ」で、電気・電子機器やOA機器、自動車の電装部品など需要が拡大している。

 PPS樹脂コンパウンドの世界需要は約75,000トン(2007 年)と推定され、今後も年7%以上の高成長が見込まれている。

 このため同社は、増産により安定供給体制の確保を図ることにした。今後は新規グレードの開発と新規用途開拓に注力するが、とくに臭素系難燃剤の使用規制が進む電気・電子機器分野向けに、PPS樹脂の難燃性を活かして独自の市場展開を図っていく方針だ。
 
ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1206416738.pdf