2008年03月25日
東ソーのVCMの3月の輸出価格、850〜860ドルに
中国のPVC需要の活発化で史上最高値を更新
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:東ソー

 VCM(塩ビモノマー)のアジア最大手の東ソーは中国の大手需要家との間でVCMの3月の引渡し分の価格交渉を進めていたが、CFRトン当たり850〜860ドルとすることでこのほど各社の同意を得た。

 2月の価格は同810〜820ドルであったので、3月分は40ドルの値上げとなる。これで同社のVCMの対中輸出価格は、昨年11月の730〜740ドルをボトムに4ヵ月連続の引き上げとなった。04年10月に記録した史上最高値の840〜850ドルを3年5ヵ月振りに更新したことになる。04年1月以降のボトムとなっている05年12月と06年1月の価格に比べると300ドル高となる。

 同社によると、3月分についても引き続き値上げを実現できたのは、中国国内のPVC(塩ビポリマー)の需要が例年の需要期入りもあってこれまで以上に活発となり、それに伴い同国内でもまたアジア地域全体でも同樹脂の市況の改善が進んできたためという。なお、3月も同社をはじめとしたわが国のVCMメーカーによる全輸出量の50数パーセントが中国向けで占められたのではないかと見られている。