2008年04月01日
PXの4月のCP、トン1,260ドルにアップ
需給の引き締まりで前年比90ドル高
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 PX(パラキシレン)の4月のコントラクトものの価格(CP)がトン当たり1,260ドルとなることがこのほどほぼ決定した。

 新日本石油など大手サプライヤーと内外の大口ユーザーのTPA(テレフタル酸)メーカー大手とが話し合ってきた結果、双方がともに譲歩しあうかたちで決着した。3月のCPは1,170ドルで2月比70ドル高となったが、3月はそれをさらに90ドル上回るレベルへの引き上げとなった。06年10月の水準まで戻ることになる。1,200ドル台となるのは、昨年6月の1,245ドルいらい10ヵ月振りのこと。
 
 4月のCPが大幅アップとなったのは、需要の縮小に対応してわが国をはじめアジア地域のPX大手が昨年末以降に相次いで減産に踏み切ってきたこと、インドネシアや韓国のPXメーカーが操業トラブルに見舞われたこと、さらには中国のポリエステル繊維の需要の好転によってアジア地域のPTAメーカーが稼働率を徐々に引き上げ始めたこと等の要因が重なってアジア地域全体の需給バランスが急速に引き締まってきたため。また、原油の続騰も少なからず影響したと見られる。これに伴い、PTAメーカーは今週から中国向けを中心とした輸出価格の底上げに挑戦することになる。