2008年04月01日
「厳しい門出」の入社式、社長訓示にも込もる期待
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:旭化成、昭和電工、住友化学、東ソー、三井化学、三菱化学

 新年度に入った4月1日、化学業界各社は新入社員を迎えて入社式を行った。原油高、円高、国際競争の激化に加えて、政局の混乱から経済の先行きに警戒感が出始めるなど、新入社員にとっては“厳しい門出”となったが、企業トップの言葉には、次代を担う若い力への期待が込められていた。
 
 鹿島の第2エチレンプラントが再開したばかりの三菱化学では、小林喜光社長が大卒130人の新入社員を前に「安全第一を胸にきざんで行動してほしい」と訴えた。会社のキーワードである「環境、健康、快適」の3つをあげ、「私たちは社会に貢献できる化学会社を目指している。皆さんの若い力が必要だ」と強調した。
 
 サウジ・アラムコと共同で世界最大級の石油精製・石油化学統合コンビナート事業(ラービグ計画)を推進中の住友化学は、米倉弘昌社長が大卒139人の新入社員に向かって「社会から信頼される人になれ」とゲキをとばした。さらに「企業の社会的責任を果たす」こと、「グローバルな視野にたって仕事に取り組む」よう求めた。
 
 三井化学の藤吉建二社長は「世界の化学産業をリードする気概をもて」と呼びかけた。同社の行動指針である「誠実な行動」「人と社会を大切に」「夢のあるものづくり」の3つを説明したあと、「化学メーカーとして“ものづくり”に誇りをもとう。一緒にがんばろう」と期待を込めた。
 
 昭和電工の高橋恭平社長は、「今年はグループ3カ年中計が最終年度を迎え“史上最高益”を達成した」と会社の経営状況を説明し、「皆さんの若い力は、昭和電工グループの次の飛躍を担うための貴重な戦力だ」「日々大きな夢に向かって挑戦してほしい」と、熱いエールを送った。
 
 大学・高専卒合わせて399人と大量採用した旭化成は、蛭田史郎社長が「これから皆さんが出合う課題は、正解が準備されている練習問題や試験問題ではない。自分の目で見て、考えて解決する問題ばかりだ」と社会人としての心得を説いた。また「今日の純粋な気持ちを忘れずに努力してほしい」と語りかけた。
 
 東ソーの土屋隆社長は「不得意な分野で勝負せよ」と説いた。「よき産業人として成長していくためには、ゼロから出発し、貪欲に知識を吸収していくことが大切。そのためには、より多くの知識が吸収できるベースをつくり、吸収した知識を現場に活かすようにしていかないといけない。心豊かに自分を磨き、創造せよ」と励ました。
 

ニュースリリース参照
(三菱化学)
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1207022863.doc
 
(住友化学)
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1207023211.pdf

(昭和電工)
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1207022750.doc

(旭化成)
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1207023049.pdf

(東ソー)
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1207024220.doc