2008年04月02日
日本勢の3月の契約ナフサ価格、平均896ドルにアップ
2月を3%上回るも、上昇率は原油を大きく下回る
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(海外、市況)
【関連企業・団体】:なし

 エチレンセンター筋の調べによると、わが国の商社や石油・石油化学企業等が3月中に国際スポット市場で契約したナフサの月間平均価格(C&F/ジャパン価格)はトン当たり約896ドルとなった。2月の平均価格を同25.5ドル上回っている。率にして3%弱の値上がりとなる。

 この結果、日本勢による月平均の契約C&F価格は、昨年8月の約667ドルをボトムに7ヵ月連続の上昇となった。
 一方、スポット原油の3月の平均価格はWTIの場合でバレル105.4ドルとなっており、2月の平均に対するアップ率は10.6%に達している。それに比べるとナフサのC&F/ジャパンの上昇率は極めて小さいといえる。

 これには、アジア地域全体の石油化学用ナフサの需給バランスが西欧からの余剰ナフサの流入や中東からの余剰エチレンの持ち込み等によって原油ほどタイトでなくなっていることが大きく作用していると見られている。

 なお、3月の契約分がわが国に到着する4月中旬から5月中旬にかけての為替が現在と同じレベルにとどまると仮定した場合のキロリットル当たりのCIF価格は62,300円前後となる。