2008年04月03日
「その他プラ」の回収と再商品化は着実な伸び
引き続きMRと合成ガス化が大幅な拡大遂げる
【カテゴリー】:環境/安全(行政/団体、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:日本容器包装リサイクル協会

 国の指定法人の日本容器リサイクル協会による「その他プラスチック製容器包装(白色の食品用発泡スチロール製トレーを除くプラスチック製容器包装)」の回収と再商品化(リサイクル)の2月の実績はいずれも前年同月を上回った。
 回収量(全国の市町村からの引き取り量)は45,667トンで、前年同月の実績を11.2%上回っている。一方のリサイクル量は30,826トンで同7.0%増となっている。
 
 うち回収量は、平成19年度に入ってからの11ヵ月全てが前年同月超えとなっている。リサイクル量は3ヵ月連続の前年同月超えである。
 
 この結果、19年度の累計(昨年4月から今年2月までの合計)は回収量が530,815トン、リサイクル量が335,365トンとなった。前年同期比は回収量が6.1%増、リサイクル量が3.3%となっている。
 同協会ではこのうちの同年度の回収量について、今年度はじめに前年度比14.9%増の629,323トンという目標を設定していた。しかし、2月までの進捗率は84.3%にとどまっている。したがって、残る3月に爆発的な増加がないかぎり年度トータルの目標クリアは不可能となる。
 
 2月の実績の中で注目されるのは、プラスチック製品化を目的としたリサイクル量が依然として多くを占め、また前年に対する伸び率も高い点だ。同月のプラ製品化量は12,825トンで前年同月の実績を19.3%上回り、全リサイクル量の41.6%を占めている。
 もっとも、前年に対する伸び率では合成ガス化の34.8%が他を圧倒している。数量は3,302トンとまだ少ないが、今年度に入ってからの11ヵ月のうち9ヶ月が前年超えとなっており、しかも昨年12月以降は3ヵ月連続で前年を上回っている。
 一方、コークス炉化学原料化の2月の実績は11,642トンで、全体に占める構成比は37.8%と引き続き高い。ただし、前年同月の実績に対しては2.2%の減少となっている。今年度に入ってからの11ヵ月のうち9ヶ月が前年割れで、合成ガス化と対照的な姿となっている。さらに深刻なのは同じケミカルリサイクルの一つである高炉還元剤利用である。2月の実績は2,732トンにとどまり、前年同月比は20.3%もの減少となっている。今年度に入ってからの全ての月が前年を割り込んでいる。
 
 リサイクルの年度累計の内訳は、プラ製品化が132,957トンで前年同期比13.4%増、コークス炉利用が123,899トンで同7.8%減、合成ガス化が46,682トンで同30.5%増、高炉還元剤化が28,016トンで同15.9%減などとなっている。