2008年04月03日 |
ポリオレフィンの対中輸出不振が続く |
2月も軒並み前年を下回る、PSとPVCは前年超え |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計) 【関連企業・団体】:なし |
ポリオレフィンの中国向け輸出(香港向けを含む、以下同)の不振が続いている。2月も揃って前年同月の実績を下回っており、LDPEとHDPEはともに8ヵ月連続の、PPホモポリマー(PP-C)とPPコポリマー(PP-C)は3ヵ月連続の前年同月割れとなっている。三菱化学・鹿島の事故もあるていど影響していると見られる。 しかし、PSは3ヵ月振りの、またPVCは8ヵ月振りの前年同月超えを記録。同じ汎用樹脂の中でも明暗がはっきり分かれるかたちとなっている。 既報のようにこれら汎用6樹脂の2月の輸出通関数量は、LDPE、HDPE、PP-H、PVCの計4樹脂が前年同月を下回り、一方PP-CとPSの2品目が前年同月を上回った。 LDPE、HDPE、PP-Hの3樹脂は、中国向けの落ち込みがそのまま総輸出量の縮小となって現れている。いずれも中国向けの縮小率が大きい点が目を引く。PP-Cも中国向けが大幅な減少となっている。総輸出量は前年を上回っているが、これは同樹脂メーカーの多くが採算を考慮して中国以外の国への輸出に力を入れ始めたことによるもの。 各樹脂の2月の対中輸出数量は以下の通り。右は1〜2月計。かっこ内は前年比。 ▽LDPE=7,079トン(88.7%) 13,293トン(73.3%) ▽HDPE=6,158トン(77.4%) 12,343トン(70.6%) ▽PP-H=15,570トン(77.4%) 27,133トン(76.0%) ▽PP-C=3,444トン(68.3%) 6,909トン(65.7%) ▽PS= 5,234トン(132.9%) 9,323トン(109.0%) ▽PVC=37,833トン(105.2%) 75,098トン(83.7%)。 |