2008年04月04日
EVAの出荷、内外とも好調が持続
2月も前年の3%増で、5ヶ月連続の前年超え
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 EVA(エチレン酢ビ共重合樹脂)の出荷の好調が続いている。2月の総出荷数量は19,231トンで、前年同月の実績を3.0%上回った。同じポリオレフィンの2月の出荷量は軒並み前年同月を下回った。HDPEは同2.7%減の83,323トンで3ヵ月振りの、LDPEのホモポリマーは0.2%減の141,590トンで5ヶ月振りの、またPPは5.8%減の245,756トンで同じく5ヶ月振りの前年同月割れとなったが、EVAは前年同月超えが5ヶ月連続に伸びた。

 これには、太陽電池のシール材向けの需要が内外ともに再び上向いてきたことが大きく作用していると見られる。同シール材の需要はポリシリコン不足によって一時期低迷していたが、昨年秋以降にポリシリコンが増産されはじめてからはそれに歩調を合わせて順調に回復してきている。このため、EVAの品種のうちのフィルム・シート用の出荷が昨年10月に前年超えに転じ、いらい大幅な前年同月超えが続いている。今年1月の前年比は9.2%もの伸びを遂げ、2月も4.9%増と好調を維持している。
  
 また、輸出も中国における太陽電池の増産ラッシュを反映して2月の前年比は19.2%増となっている。
 同樹脂関係者の多くは、今後も太陽電池のシール材向けの需要は内外ともに高い成長を遂げると予想している。ただし、供給力に限界があるので出荷量がさらに増加を続けるかどうかは疑問との見方が一般的となっている。