2008年04月04日
L-LDPEの出荷、2月は5ヵ月振りの前年割れ
前倒し需要の反動か、フィルム用も縮小
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 過去4ヵ月間持続してきたL-LDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)の月間出荷量の前年同月超えが2月に途切れた。
 2月の総出荷量は71,879トンで、前年同月の実績を2.55下回った。正月休暇で需要家の操業日数が少なかった1月の実績に対しても3.8%少ない。
 
 これは、過去4ヵ月間前年超えを続けてきた国内向け出荷量が同4.7%減の60,380トンにとどまったことによる。輸出は逆に11.0%もの伸びを遂げたが、国内向けの落ち込みまでハカバーできなかった。
 国内向けが縮小したのは、最大の消費分野であるフィルム用が1.6%のマイナス成長に転じのに加えて加工紙用が21.7%減、電線用が9.9%減パイプ用が18.6%減と軒並み大幅減となったため。
 この背景については、三菱化学・鹿島のエチレンプラントの事故が大きく影響していると指摘する向きも少なくない。しかし市場をよく知る関係者の多くは、昨年末以降の前倒し需要の反動による面が大きいと分析している。