2008年04月07日
EVAの輸出価格が史上最高値を記録
中国向け等の3月渡し価格、トン2,300ドルに
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 大手商社ならびにEVA(エチレン酢ビコポリマー)メーカー筋によると、中国を中心としたアジア地域向けのEVAの3月の平均輸出価格はCFRベースでトン当たり2,300ドルとなった。
 2月の平均価格に比べると同50〜70ドル高く、この結果同地域向け輸出価格の史上最高値を1ヶ月で更新した。ポリオレフィンの中では断トツの状態を維持している。
 
 関係筋によると、EVAの輸出価格が上昇を続けている大きな要因は、原料の一つの酢ビの入手難に陥っているEVA各社がシューズ向けや太陽電池のシール材向けを中心に活発化してきた需要に対応できなくなってきている点にあるという。
 EVAの需要は、ここにきて太陽電池のシール材向けの注文が再び拡大傾向をたどりはじめたことが特に大きく作用して内外ともに目覚しい伸びを遂げている。こうした中でEVAメーカーの多くは先ずは国内の需要家向け出荷を優先する施策を取っており、このため海外からの引き合いに十分対応できないままきているところが増えている。
 同樹脂メーカーの多くは、こうした状態が今後も長期にわたって継続すると判断している。しかも円高が進んでもいるので、4月の契約分もさらに値上げしたい考え。同70ドルから100ドル幅の値上げを打ち出すといころが出てくると見られる。