2008年04月07日
SMのアジア相場、1,430〜1,450ドルを維持
中国からの引き合いが再び活発に
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 SM(スチレンモノマー)のアジアのスポット価格がBZ(ベンゼン)やエチレンの国際市況の下降にもかかわらず高どまりしている。大手商社やSMメーカー大手によると、最大の消費国である中国の直近のCFR価格はトン当たり1,430〜1,450ドルを維持している。
 
 これには、中国の需要家の間で積み上げられてきた製品在庫がようやく適性レベルまで縮小してきて引き合いが再び活発になってきたことと、日本や韓国のSMメーカーの多くが3月から定修入りして供給量が急速に減少してきたことが大きく作用していると見られている。また、当初懸念されていた欧州からの余剰玉のアジア市場への流入が実際には皆無に近い状態にある点も需給の引き締まりに寄与している模様。
 
 アジア地域のSMメーカーの定修による設備の集中的な運休は4月末まで続く見通し。このためわが国のSMメーカーの多くは、中国など主要需要国向けの輸出価格を来週以降に数十ドル単位で底上げしたい考えを強めている。