2008年04月08日 |
三菱化学、SINOPECと合弁 中国にビスA・ポリカーボネート工場 |
2010年春完成をめどにPC年産6万トン、BPA15万トン |
【カテゴリー】:経営(海外) 【関連企業・団体】:三菱化学 |
三菱化学は8日、三菱エンジニアリングプラスチックス(MEP)と中国石油化工(SINOPEC)との3社で、中国におけるビスフェノールA(BPA)とポリカーボネート樹脂(PC)の合弁事業化計画がまとまり、同日、中国・国家発展和改革委員会に申請したと発表した。 承認後合弁会社の設立し、2010年春完成を目標に北京市のSINOPEC社北京燕山分公司内に三菱化学プロセスによるPC年産6万トン、BPA同15万トン工場を建設する。主原料であるフェノール、アセトンおよびユーティリティはSINOPECが供給する。総投資額は約3億米ドル。 PCは、透明性、耐衝撃性、寸法安定性に優れ、光ディスクや自動車部品、電気/電子部品、建材、日用品等幅広い用途に使用されている。需要は好調で世界で年率7%、アジアでは年率9〜10%と高い伸びが予想されている。BPAは、PC及びエポキシ樹脂の原料だが、PCと同様に高い需要の伸びが見込まれている。 特に中国では、年率10%を超えるPC需要の伸びが見込まれているが、現在、BPA、PCとも供給能力が十分でなく、需給バランスは輸入に大きく依存しているのが現状だ。 合弁会社の社名などは未定。出資形態は、本年2月に三菱化学とMEP社が日本にて設立した投資会社のピーシーアール・インベスツメンツ・ジャパン(PCRIJ)と、SINOPEC社の折半出資となる。 なお、三菱化学は先に黒崎事業所にPCの増設を完了しており、今回の中国プロジェクトとMEPの設備を合わせた、PCのグループ生産能力は年産42万トンとなる。国内シェアは43%でトップ、世界シェアは12%で第4位となる。 【合弁会社の概要】 (1)会社名称 :未定 (2)事業予定地 :中華人民共和国北京市SINOPEC社北京燕山分公司内 (3)生産能力 :PC:6万トン/年、BPA:15万トン/年 (4)製造プロセス :三菱化学技術 (5)着工時期(予定) :2008年末 (6)完成時期(予定) :2010年春 (7)総投資金額 :約3億米国ドル (8)出資比率 :PCRIJ 50%、SINOPEC 50% 【投資会社の概要】 (1)会社名称 :ピーシーアール・インベスツメンツ・ジャパン株式会社 (英文名:PCR Investments Japan Corporation) (2)本社所在地 :東京都港区 (3)代表者 :石塚 博昭 (三菱化学 執行役員 ポリマー本部長) (4)設立時期 :2008年2月 (5)資本金(予定) :約60億円 (6)出資比率 :三菱化学:80%、MEP社:20% <参考:MEP社の概要> (1)会社名称 :三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 (2)本社所在地 :東京都中央区 (3)販売製品 :PC、6ナイロン、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタール、変性ポリフェニレンエーテル、強化ポリエチレンテレフタレート、強化芳香族ナイロン (4)資本金 :30億円 (5)出資比率 :三菱化学 50%、三菱ガス化学 50% (6)売上高 :1,560億円(2007年3月期) ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1207635366.doc |