2008年04月09日
東ソーのVCMの対中国価格、さらに上昇
4月の納入分、トン890〜900ドルに決定
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:東ソー

 東ソーはこのほど、中国のPVC(塩ビ樹脂)企業向けの原料VCM(塩ビモノマー)の4月納入価格をトン当たり890〜90ドルに引き上げることにして各需要家の同意を得た。3月の納入価格を同40ドル上回る。

 これで同社のVCMの中国向け輸出価格は、昨年11月の730〜740ドルをボトムに5ヶ月連続の値上が実現することとなった。3月に記録した市場最高値をわずか1ヶ月で更新することになる。

 4月も3月に続いての大幅値上げが受け入れられることになった。これには、中国政府がオリンピックの開幕を控えて環境改善を目的に大型トラック輸送の規制を一段と強化したため国産のカーバイド法塩ビのデリバリー量が縮小して同樹脂全体の需給が急速に逼迫し、同時に市況も急上昇してきたことが大きく作用している模様。

 今回のVCMの決定に先駆けて同社グループの大洋塩ビが同国のPVC加工企業との間で契約した4月の中国向け輸出価格は同1,130〜1,140ドルで、3月に比べて同50ドル高となっている。