2008年04月11日
EGのACP、5月は大幅な値下がりに
Meglobalが1,240ドルを表明
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 EG(エチレングリコール)メーカー筋が11日に入手した情報によると、EGの3大プライスリーダの一つのMeglobalは11日までに、アジア各地の需要家に対して5月の契約ものの価格(ACP)をトン当たり1,240ドルに引き下げる旨を通告してきた。
 
 4月のACPは、Meglobalの提示価格が同1,340ドル、Sabicの打ち出し価格が同1,320ドルであった。今回のMeglobalの通告はそれを一気に同100ドル引き下げるというもの。Sabicもただちに追従することになると予想されている。
 
 EGの3大サプライヤーによるACPは、06年11月の930ドルをボトムに毎月上昇を続け、07年12月にはShellを含めた3社が全て1,590ドルを打ち出して前月の史上最高値をあっさり更新した。続く今年1月もShellがさらに40ドル引き上げたが、その後は中国のポリエステル企業をはじめとした大口需要家が採算割れを理由に軒並み買い控えに踏み切ったため各社とも2、3月の2ヵ月続いて値下げを余儀なくされ、1,260〜1,280ドルまで下がった。
 ところが4月分は、サウジ・JUPの大型EG設備の稼動再開が遅れるとの情報が流れたことが影響してか3ヵ月振りに反騰、これに市場がどう反応するかが注目されていた。
 
 今回Meglobalが値下げを表明したのは、多くの需要家が4月の再値上げに反発するとともに、JUPCの再稼動や中国・陵陽石化さらにはイラン・NPC等の大型装置の立ち上がりを睨んで再び買い控えの姿勢を固めたためではないかと見られる。それを裏付けるように、先行する直近のアジア市場向けスポット価格は2月第1週いらい2ヵ月振りに1,100ドルの大台を割り込んで1,070ドルに下がっている。