2008年04月14日
SABICも5月のEG価格を引き下げ
Meglobalと同じ1,240ドルに決定
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 EG(エチレングリコール)最大手のMeglobalに続いて世界シェア第2位のSABIC(サウジ基礎産業公社)もEGの5月のアジア地域向け販売価格を引き下げることを14日に同地域の大手需要家に通告した。

 SABICの長期契約ものの新たな価格はトン当たりCFR1,240ドルで、4月の価格に対しては同80ドルの値下げとなる。先に値下げを表明したMeglobalと5ヶ月振りに肩をならべる。ただし、4月分に対する下げ幅はMeglobalの同100ドルを同20ドル下回る。

 SABICのアジア地域向けのコントラクトものの価格も、MeglobalのCPと同様に4月は3ヵ月ぶりに反発した。しかしその後需給バランスに緩みが生じて国際スポット相場が下降に転じ、また中国をはじめとしたアジア市場からの引き合いも縮小してきたため値下げに踏み切らざるを得なくなったもの。

 需給バランスが緩和してきたのは、サウジアラビアのEG装置のうち大型酸素供給プラントの爆発事故の影響で半年にわたって運休を余儀なくされていた年産90万トン近い規模の設備が3月から稼動を再開したことと、最大の消費先である中国のポリエステル企業の多くがEGやPTAの先安観に沿って引き合いを注文量を大幅に縮小する行動を取りはじめたことが重なったためと見らている。
 これによって、台湾、韓国、日本の極東3カ国のEGメーカーは円高もあって輸出採算を大きく圧迫されることになる。