2008年04月14日
アジアのスポットエチレン相場が続伸
極東のオファーの中には1,400ドルも
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 大手商社ならびにエチレンセンター筋によると、アジア地域におけるエチレンのスポット相場がここにきて一段と上昇傾向を強めてきた。
 特に中国を含む極東市場の価格が高く、先週末のオファー価格の中にはトン当たりCFR1,400ドルをつけるものも散見されている。大手商社やエチレンセンターの多くは、今後もアジアのスポット相場はなおしばらく強含みで推移すると予想している。

 先週末におけるエチレンのスポットものの相場は、極東地域の平均CFR価格が同1,360ドル、東南アジア地域の平均CFR価格が同1,260ドルとなっている。いずれも4週連続の上昇で、1週間前に比べると極東向けは同100ドル、東南アジア地域向けは同80〜90ドル上がっている。ともに過去1ヵ月では最も高い上昇率となっている。うち、最高値となった中国向けの一部の同1,400ドルは、2月中旬いらいの高値となっている。
 
 このようにアジア地域全域で騰勢が続いている最大の要因としては、日本や韓国のエチレンセンターの間で定修のためにエチレンプラントを1ヵ月前後運休するところが相次いでいて需給バランスが急速に引き締まってきた点が挙げられそう。したがって、定修が集中する5月末までは高値が続く公算が強い。