2008年04月15日
極東のプロピレン相場も急騰
オファーの最高値は1,400ドルに
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 大手商社筋によると、極東地域におけるプロピレンのスポット相場が先週明け以降に急上昇してきた。

 週末にはトン当たりCFR1,400ドルをオファーするトレーダも現われている。安いケースでも同1,350ドルとなっており、先行するエチレンのスポット相場に肩を並べつつある。1週間前に比較すると同90〜100ドルの上昇したことになる。4週間連続の値上がりだが、上昇率はこの1週間が群をぬいて高い。直近のオファー価格が市場で受け入れられると過去最高値となる。
 
 急騰の最大の要因としては、エチレンの場合と同様に日本や韓国でナフサ分解プラントの定修が相次いでいるため極東地域全体の需給が急速に逼迫してきたことが挙げられる。加えて、台湾・FPCが寧波に建設した大型PPプラントが稼動入りしたのに伴い台湾のプロピレンバランスが一気に引き締まったことも少なからず作用していると見られる。
 
 わが国の石化企業の中には、日韓の一連の定修が終了し、同時に韓国・ロッテデサンが同35万トンのエチレン増産体制を整える6月以降は適度なレベルに戻ると見る向きが多い。