2008年04月22日
カネカ、末梢血管疾患治療用PTAバルーンカテーテルを本格展開
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:カネカ

 カネカは22日、主に動脈硬化によって生じる足の血管の疾患(PAD:Peripheral Artery Disease)や、透析シャント(注1)の狭窄の治療用のバルーンカテーテル(注2)を本格展開すると発表した。

 昨年から商品名「Genity」「イカズチ PAD」などとして販売してきたが、さらにラインアップの充実を図る。

 足の血管の疾患用には、心臓疾患用カテーテルの開発技術を応用することにより、細く曲がった末梢血管でも、バルーンカテーテルの高い通過性・到達性を達成した。
 
 また透析シャント用については、血管の石灰化により硬く狭くなった病変を通過するための通過性と、その後、高い圧力で拡張する高耐圧性のバランスをとることが困難だったが、独自技術により、高い通過性を保ったまま国内で最高レベルの耐圧を実現し、病変部分をしっかり拡張することを可能にした。

 足に血液を届ける動脈に硬化が生じると、血管が狭窄して血行不良に伴うしびれや痛みが起こり、悪化すると潰瘍ができ壊死に至ることもある。このため、狭窄した血管をバルーンカテーテルによって拡張し、血流を回復させる治療法は、手術時間が短く、患者への負担が少ないなどから、このところ急速に普及している。末梢血管疾患治療用PTA(注3)バルーンカテーテル市場は毎年10%を越える伸びを見せている。

■ 用語の解説
(注1) 血液透析を行う際に十分な血液量を得るために、腕の動脈と静脈を直接つなぎ合わせたもの。
(注2) 医療用に用いられる中空の柔らかい管の一種で、管の先端部に拡張・収縮が可能な小さなバルーン(風船)がついたもの。
(注3) PTA:Percutaneous Transluminal Angioplasty(経皮経管血管形成術)


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1208845977.doc