2008年04月22日
出光興産、豪州エンシャム石炭鉱山の冠水災害、出荷量4割まで復旧
【カテゴリー】:経営(海外)
【関連企業・団体】:出光興産

 出光興産は22日、集中豪雨により洪水の被害を受けていた豪州エンシャム石炭鉱山の復旧状況について「冠水被害を受けた4カ所で大型ポンプによる排水を行った結果、出荷量は被災前の約4割程度まで回復した」と発表した。復旧にかかる費用は約300億円で、出光興産の負担は権益分(85%)に相当する約255億円になる見込み。

■ 復旧状況
(1)エンシャム鉱山全体で7カ所の既存採掘エリアのうち、冠水の被害を受けた4箇所で大容量ポンプによる排水を実施し、順調に進捗している。
(2)冠水被害を受けていない3カ所の採掘エリアでは1月下旬から生産を再開していたが、新たに1カ所、未開発採掘エリアでも操業を開始した。
(3)構内道路の復旧はおおむね完了しており、一部で出荷を再開し、足元の出荷量は被災前の4割程度となっている。


■ 今後のスケジュール
 新たに操業を開始した1カ所を含む4箇所の採掘エリアの生産量を順次引き上げるとともに、冠水した採掘エリアの排水、砂泥除去、大型重機の補修ならびに堤防などインフラ関係の補修・増強工事を進める。これにより、2009年第1四半期(2009年1ー3月)の全面復旧を目標に取組む。

 4月21日に豪州クイーンズランド州政府より、本復旧計画を州の重要プロジェクトに指定することなどが公表された。これにより、複数の関係当局毎に必要だった許認可申請が一本化され、迅速に復旧計画が実施されることになる。

■ 復旧支出額について
 被害を受けた採掘エリアのかなりの部分はいまだに水没状態にある。今後、復旧計画を見直すが、現時点での概算支出額は約300億円(当社権益(85%)で約255 億円)となる。

 当社は上記の復旧支出額のうち127億円を引き当て、平成20年3月期の連結決算における特別損失に計上することにした。保険収入は現時点では未定のため、上記金額には含まれていない。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1208856190.pdf