2001年05月28日
ベトナム第2の塩ビ工場、2002年10月完成へ
樹脂加工業が急成長、ポリエチレン計画も
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 2000年現在、ベトナムの樹脂加工業界は合計約800社、樹脂使用料年間93万7,500トンにまで成長を遂げた。更なる発展への鍵は原材料の現地調達だが、唯一の現地生産品は今のところ塩ビのみである。ホーチミン市近郊ドンナイ州にあるこの塩ビ工場は、タイと現地出資によって年間8万トンを生産。関連するコンパウンド工場や添加剤(DDP)工場も同工場周辺に立地している。

こうした中、ベトナム第2の塩ビ工場が2002年10月、マレーシアのペトロナスと現地出資によって稼働する予定だ。またベトナム政府とベトナム・サイゴン樹脂工業会(VSPA)の推進により、中央ベトナムにある石油精製所近くに年産30~50万トン規模のポリエチレン工場の立地計画もある。完成は早くて2005年になる見込み。

ベトナム・サイゴン樹脂協会会長のトラン・コン・ホアング・クゥオック・トラン氏は「現地とフランス、米国系の銀行がこのプロジェクトに興味を示しており、これらの計画が予定通り進めば、樹脂加工業界の目標『2010年には200万トンの需要』の達成に大きく貢献できる」と話す。 この目標高を一人当たりの使用料にすると21.8キロになる(日本は110キロ)。

またベトナムの樹脂加工業界の主な輸出品は靴であり、2000年には13億米ドル(約1560億円)分が輸出された。「ベトナム-アメリカ間での貿易協定は既に基本合意しているのですが、アメリカ下院側の批准を待っている状態です。その後は、さらにプラスチック製品の輸出チャンスが増すでしょう」とトラン氏は期待している。