2008年04月24日
三菱ガス化学、メタキシレンジアミン新設備 商業運転入り
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三菱ガス化学
本格運転入りしたMXDA新設備

 三菱ガス化学は24日、水島工場(岡山県)に建設中だったメタキシレンジアミン(MXDA)年産2万トン設備が完成し、今月から本格運転を開始したと発表した。
 
 MXDAはメタキシレンを原料とするアミンで、エポキシ樹脂硬化剤、ポリアミド(ナイロン)、イソシアネート向けに外販するとともに、その過半をMXナイロン、1,3-BACなどの誘導品の原料として自消している。これら誘導品の好調に支えられ、MXDAの需要は年率10%を超える伸びを示している。また、今後はガスバリア接着剤など、新たな誘導品の原料としても伸長が見込まれている。
 
 新設設備には、独自に開発した製造プロセスを加えて操業の安定化と生産コストの削減を実現した。これにより新潟工場(新潟県)の2系列、年産3万トンと合わせて、2拠点同5万トンの供給体制が整った。すでに主原料であるメタキシレンの生産能力を2009年秋までに15万トンから22万トンに引き上げることを決めている。
 
■ MXDAの用途について
 主用途であるMXナイロンはガスバリア性に優れた樹脂で、その性能が高い評価を受け、PETボトルや食品包装用のフィルム・シートなどに利用され、燃料タンク用途などにも開発が進んでいる。特にPETボトルのガスバリア需要が拡大しており、多層またはブレンド用途で高い伸びを示している。
 また、MXナイロンをガラス繊維などで強化した成型材料「レニー」は優れた強度・高弾性率を誇り、最先端の金属代替樹脂として自動車部品、電気・電子部品をはじめとする幅広い分野で使用されている。
 エポキシ樹脂硬化剤分野では、環境対応型の重防食塗料として、船舶塗料などがけん引役となって需要が拡大している。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1209008708.pdf