2008年05月07日 | |
三菱化学、高純度テレフタル酸 国内外で同時減産 | |
【カテゴリー】:経営(海外) 【関連企業・団体】:三菱化学 |
|
三菱化学は7日、内外で需要低迷が続く高純度テレフタル酸(PTA)について、減産の実施を決めたと発表した。 同社は現在、国内では松山工場に年産25万トンのほか韓国(三南石油化学)に170万トン、中国(寧波三菱化学)に60万トン、インドネシア(三菱化学インドネシア)に65万トン、インド(MCC PTA)に47万トンと、合わせて年産367万トンのPTA製造設備を持つ世界の大手メーカーだが、中国を中心とするポリエステルチェーンの不振や、原油価格高騰を背景とした採算悪是正を図るため、インドを除いて大規模な生産調整の実施を決断した。今後もポリエステル・PTA市場に回復が見られない場合は、さらに減産を強化する方針である。 <生産調整計画の主な内容> (1)三菱化学(日本)及び寧波三菱化学(中国)では、4月末から当面の間、20〜30%の減産を実施する。 (2)三菱化学インドネシア(インドネシア)は、現在国外市場への輸出は行っていないものの、4月末から当面の間、現地向け販売量に応じた生産(減産率5〜10%)を実施する。 (3)三南石油化学(韓国)は、1系列(生産能力55万トン/年)の定期修理の5月初旬への前倒しと、さらに2週間の停止期間延長を実施する。これにより定期修理期間は5月初旬から5月下旬までとなる。また第3四半期(7〜9月)に予定していた別の1系列(生産能力55万トン/年)の2週間の定期修理を6月に前倒しして実施する。 一方、中東・インドでのポリエステルは好調を維持している。また、MCC PTA インディア社(インド)は3月下旬に生産トラブルにより約3週間生産を停止したが、国内競合PTAメーカーでも生産トラブルが発生したため、インド国内のPTA市場は非常にタイトな状況が続いている。このためインドでは減産を行わず当面はフル稼働を維持する。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1210145953.doc |