2001年07月25日 |
呉羽環境の産廃処理キルン好調でフル操業 |
呉羽グループの環境ビジネス売り上げも伸びる |
【カテゴリー】:環境/安全 【関連企業・団体】:クレハ |
呉羽化学工業が環境ビジネスの“本命”として力を入れてきた、子会社「呉羽環境」の産廃処理事業が好調だ。 呉羽化学の錦工場(福島県いわき市)に隣接して、大型ロータリーキルン2基をもち、処理能力は約400トン/日とわが国最大級。ダイオキシンなどの排ガスだけでなく、排水なども完全無害化できるため、医療品などの感染性廃棄物をはじめ、各種廃棄物の処理を引き受けている。このため工場はフル操業中という。 廃棄物をロータリーキルンと2次燃焼炉で焼却する場合、高温と蒸留時間が必要だが、ダイオキシン類の発生を防ぐには瞬時に“高温・冷却”しないといけない。呉羽化学が自社開発したプロセスは高温燃焼ガスを“秒単位”で急冷したり温度を上昇させることができるためダイオキシン対策は万全だという。 呉羽環境では「最近は全国各地の自治体から不法投棄されたドラム缶の廃油処理や工場跡地の土壌浄化など特殊な注文を受けるようになった。このため簡単な産廃処理事業は他の処理業者に任せ、処理困難なものばかり手がけている」と話している。 ダイオキシンの排出量は2002年12月1日から規制が強化され、現行の1立方メートル当たり80ナノグラムから1グラムへと80倍強化されるが、同社の処理システムからの排出量は現在でも0.021~0.022ナノグラムなので「十分クリアできる」といっている。 呉羽環境は資本金8,000万円、従業員は211人で、2001年度の売上高は47億円、このところ毎年10%前後の勢いで増加しているという。 |