2008年05月19日
プライムポリマーが価格改定を発表
PE、PPとも7月からキロ24円以上引き上げ
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:プライムポリマー

 ポリオレフィン総合企業のプライムポリマーは19日、ポリエチレンとポリプロピレンの全品種の国内販売価格を7月1日納入分からキログラム当たり24円以上引き上げると発表した。
 
 同24円という上げ幅はこれまでになく大きいが、この点については、採算の維持には原料ナフサ価格の上昇分に加え、これまでの過去2年半にわたって未転嫁のままきた用役、副原料および物流費等の高騰分も合わせて製品価格に転嫁せざるを得なくなったためと説明している。

 同24円のうち同18円はナフサ価格の高騰分、残り6円がナフサ以外のコストアップ分で占められるとのこと。ナフサ価格については、今年7〜9月期の国産ナフサ価格が1キロリットル当たり77,000円になるというのが同社ならびに三井化学の見方。現在のポリオレフィンの価格はナフサ1キロリットル当たり68,000円見合いなので、7〜9月期のナフサ価格が7,700円に上がると、それだけでも同18円の値上げがどうしても必要になると述べている。

 同社の全出荷量の8割強は“ナフサ連動型の価格変動制”を採用している需要家向けで占められている。これまでこれらの需要家はナフサ価格の変動見合いの是正を容認するにとどまっていたが、今れからは用役費等ナフサ以外の諸経費アップの転嫁分も受け入れを迫られることになる。

 プライムポリマーにとどまらずポリオレフィンメーカーは、これまで以上のナフサの高騰とその他の諸経費の急騰に事業採算を大きく圧迫されようとしている。このため、明日以降に同様な価格修正を打ち出すところが相次ぐものと見られている。