2008年05月19日
三井化学、石化製品の価格改定を発表
第3四半期のナフサ価格、77,000円と想定
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学は19日、EO・EGやフェノールチェーン製品ならびにETP等自動車・産業材料製品の国内販売価格を7月1日納入分から1キログラム当たり17〜43円の範囲内で引き上げると発表した。

 これは、今年7〜9月期における国産ナフサ価格が1キロリットル当たり77,000円、またC重油価格が同84,000円にそれぞれ大きく引き上げられる見通しとなったことによる。

 現在の製品価格は、同68,000円のナフサ価格と同50,000〜79,650円の範囲内の0.3%C重油の価格見合いのレベルにある。これに対して7〜9月期の原燃料価格は、ナフサで同9,000円、C重油で最大同34,000円上がるというのが同社の試算。採算維持のためにはキロ17円から43円の値上げが必要と同社では説明している。

 上げ幅は製品によりかなり異なるが、これは原燃料の原単位に差がある上、C重油価格の製品価格へのこれまでの転嫁状況の違いによるとしている。改定率も製品や品種によって異なるが、自動車・産業材料の場合で5〜10%、フェノールとビスフェノールで10%、EOGで12%、溶剤の場合で15%となる。

 各製品の今回の価格改定幅とその構成内容は以下の通り。(原料に加えて燃料・用役等のコストアップ分も製品価格に転嫁する)

▽EO=24円(原料分18円、燃料・用役等の上昇分6円)
▽EO誘導品=27円(同21円、同6円)
▽工業用EG=21円(同19円、同2円)
▽BPA=24円プラスアルファー(同17円プラスアルファー、同7円)
▽エポキシ=36円プラスアルァー(同29円プラスアルファー、同7円)
▽アセトン=32円(同18円、同14円)
▽MIBK=43円(同29円、同14円)
▽IPA=28円(同14円、同14円)
▽フェノール=17円(同-、同17円)
▽自動車・産業材料(三井ETP、ミラストマー、タフマー、アドマー、ビューロン、ルーカントの計6製品)=28円(同18円、同10円)。輸出価格もトン当たり250ドル引き上げる。