2008年05月21日
プラ協の新会長に藤吉・三井化学社長が就任
「技術開発集団として一層研鑽を重ねて成果を」と記者会見で強調
【カテゴリー】:行政/団体(原料/樹脂/化成品、環境/安全)
【関連企業・団体】:プラスチック処理促進協会

 プラスチック処理促進協会は21日に開催した第37回通常総会と第85回臨時理事会で、米倉弘昌会長(石油化学工業協会会長・住友化学社長)の任期満了に伴う新会長に次期石油化学工業協会会長就任予定の藤吉建二・三井化学社長を選出した。

 副会長には次期塩ビ工業・環境協会会長に就任予定の菅原公一・カネカ社長と、日本プラスチック工業連盟副会長の北村博・シーアイ化成社長の両氏を選任した。任期はいずれも2年。

 総会終了後に記者会見した藤吉会長は「当協会設立の目的を踏まえて今後も廃プラスチックの処理及び有効利用に関わる技術開発の専門家集団として一層の研鑽に努め、社会全体の発展に寄与していきたい」と述べ、合わせて「積層樹脂フィルムの相溶化による高効率リサイクル成形技術の開発や会員企業や関連団体との連携による環境教育の支援、さらには東京都と協力してのサーマルリサイクルの有効性に関するアピール等々が当協会の当面の重要課題」と指摘、達成に強い意欲を見せした。

 藤吉会長の会見における発言概要は以下の通り。
○わが国における廃プラスチック有効利用率は年々順調に拡大、特に最近の5年間は拡大率が20%に達するなど目覚しい成果が上がっている。その結果06年の有効利用率は72%を記録するまでになっている。
○この間、プラスチック処理促進協会は、材料リサイクル、油化、ガス化など多くの有効利用技術の開発を通して世の中全体のリサイクルシステムの構築に大きく貢献してきた。○最近も、RPF(固形燃料化)利用技術の開発やプラスチック製品の最適リサイクル手法を選択するための評価ツール「エコ効率分析」による実評価などで世間から高い評価を得ている。
○今年度は、積層樹脂フィルムの相溶化による高効率リサイクル成形技術の開発、一般廃棄物・産業系廃プラスチックの排出と処理処分の実態調査、さらにはプラスチックに関するLCIの更新や関係各方面との連携によるプラスチックに関する環境教育の支援等々を重点テーマに掲げて着実に成果を上げていきたい。
○基本は、協会設立の目的に沿って廃プラスチックの処理及び有効利用に係わる技術開発に携わる専門家集団として一層の研鑽に努めていくことにあると考える。関係各位のご支援を得て使命を全うしたい。